ぶらんこ乗り

ぶらんこ乗り (新潮文庫)

ぶらんこ乗り (新潮文庫)



最初、子ども向けの話と思いましたが

そんなことはなく

とても面白い本でした。



特に、幼い弟の書くお話が面白い。



天才的幼児として描かれているけど

これは子どもが作る話に

作者の頭の良さが現れてしまうことへの

いいわけのような気がしました。





子どもの描写って難しいと思います。



大人的発想が入ってしまってはいけないし、



逆にそれらをしっかり排除して

入念に練られた「子ども」像というのも

なんだかうさんくさい。





本に出てくるのは

大人の視点から再構築された子ども。



だから本を読んでいると時々イラっとくる子どもが登場します。



まぁでも、この本は「天才」という設定だから

あまり気になりませんでした。



ある意味、ずるい設定です。